温故創新~免疫治療学の新たなる展開~

会長挨拶

会長 杉山 保幸 去る平成23年9月に、日本免疫治療学研究会は法人化いたしました。今後、ますます研究会を発展させ、Evidence-Based Medicineを日常臨床へと還元していかなくてはなりません。第9回のテーマは、免疫細胞治療学のきエビデンスをね、しき段階へ展開する土壌をるという意味をこめて「温故創新~免疫治療学の新たなる展開~」とさせていただきました。このように新しい門出となる学術集会の会長を仰せつかったことを大変光栄に思っております。

特別講演には、長年にわたり免疫の領域の第一線で活躍されていて「サイトカインを基軸とした自然免疫系調節機構の研究」で著名な谷口維紹先生(東京大学)をお招きしております。
教育講演は、血液細胞に含まれる多様な細胞種の分化経路の新しいモデルを提唱され第13回日本免疫学会 学会賞を受賞された河本宏先生(理化学研究所)にご担当いただきます。また、森田智視先生(横浜市立大学)には臨床研究を進める上では欠くことのできない「統計論」についてご講演いただきます。

シンポジウムは、『各種抗原からみた樹状細胞ワクチン療法』というテーマで、いろいろながん腫に樹状細胞療法を臨床応用されている先生方に、抗原の選択や取込み方法、CTL誘導能、等を中心に様々な角度より活発な討論をしていただきます。
ワークショップは、昨年に引き続き『免疫療法の今後の可能性』ということで、様々な観点で研究、治療されている先生方から新たな知見をご発表いただきます。
また、肺癌における免疫療法の研究でご高名な安元公正先生(産業医科大学名誉教授)が本研究会の理事長に就任されましたので、法人化特別記念講演も企画いたしました。

本学術集会がご参加いただくすべての方々に魅力的でかつ今後の研究の発展に寄与できるような有意義なものとなりますことを祈念しております。また、この会での議論が本邦のがん免疫治療の向上に貢献し、世界へ発信できることになれば望外の喜びです。


第9回日本免疫治療学研究会学術集会

会長 杉山 保幸